先祖より伝えられた築100年を越す古民家。
水廻りは一通りリフォーム済ではあったが昔の造りで段差が多く、天井は低く薄暗い。
なにより夏は暑く、冬は寒かった。経年による老朽化で、強度にも不安があったため住宅診断を基に基礎を打ち直し、ずれや歪みを修正、耐震補強には念を入れた。床・壁・天井に断熱材を入れ、断熱仕様サッシを取付けて寒暑対策を施している。
最短の家事動線となるサンルーム、寝室手前にはリビングから距離を置くためにクローゼットを設けた。また、寝室とトイレを近くする等、間取りには暮らしやすい工夫を盛り込んだ。更にエコキュートや最新の住宅設備を据付けてこれまでにない快適で機能的な生活となっている。和室を解体し、梁を現しにした勾配天井のLDKは開放的で、三世代が賑やかに集っても充分ゆとりがある。白漆喰を基調に墨色で引き締めたインテリアは歴史を感じさせ、孫子まで住み継いでいきたい堂々とした空間である。