築100年の空き屋になった母屋があり、両親が高齢ということもあって娘家族が母屋に帰り住むための改修である。
祭事には親戚が集まることもあるので以前の風情は残しつつ耐震補強と断熱改修をした。基礎は玉石基礎であったものを鉄筋コンクリートの土間基礎としペアガラスサッシ、土壁の上に断熱を入れた筋交い壁を設けた。伝統的な仏間のある続き間は残しLDを南側に配置し、梁を現しにして吹抜にして明るく開放的にした。壁は珪藻土、床は無垢材に植物性塗装の自然素材とし、既存となじむようにした。玄関から勝手口は家事動線を考え、通り抜けの土間にした。トイレは将来の介護のことを考え大開口の引き戸にして廊下から介助できるようにした。
二世代にわたる施主のやりとりから感じたのは家というのはただ住むだけでなく世代を通じて記憶、思い出が詰まったものだと言うことである。以前のように祭事が行われ、親族が集う家として使われることを願っている。
外観
改修前平面図
改修後平面図
LD
玄関
子供室
廊下
氏名 | 中村 克彦 |
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会社名 | 中村克彦建築事務所 |
住所 | 広島市中区十日市町1-3-24綿岡ビル2F |
TEL | 082-293-8620 |
FAX | 082-942-0215 |
nakamura-ka@chive.ocn.ne.jp | |
HP | http://nakamuraka.web.fc2.com/ |
建物名 | 母屋の空き屋改修 |
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設計監理 | 中村克彦建築事務所 |
施工 | 株式会社宝工務店 |
所在地 | 広島市安芸区中野 |
用途 | 専用住宅 |
構造規模 | 木造2階建て |
敷地面積 | 500㎡以上 |
建築面積 | 129.78㎡ |
延べ床面積 | 129.78㎡ |
竣工日 | 2015年5月 |